桃の節句の日の茶道教室

三月三日、ちょうど桃の節句の日は明大前で茶道教室でした。

この日から、新しく通われる方がおふたりいらして、明大前も段々と賑やかになってきました。

 

いらっしゃる方も、ご近所なので自転車の方、沿線の方、最寄り駅にお住まいで徒歩の方と通いやすい方の中に、...何と長野から新幹線(!)で来てくださった方も。大変有難いことです。

 

初めての方がいらしたので、この日も服紗捌きの練習からお稽古は始まりました。

慣れないと最初は難しいですが、繰り返すことで手が覚えてくれます。

有結流の服紗には印の縫い取りがあるのですが、茶道を2年間習われた経験のある方は、服紗に印があるので正しく畳めているかとても分かりやすいです、と感動されていました。

 

始められたばかりの方たちが基本のお点前を覚えたら、新宿御苑で野点をしたいですね、皆で一斉点前もいいですね。そんなお話にもなりました。青空の下、自然の中での一服を皆さんと一緒に楽しむ。佳い時間を分かち合う、そんな日が来るのが楽しみです。

 

さて雛祭りということで、お菓子は老松製の「引千切(ひちぎり)」をお出ししました。関東ではあまり馴染みがありませんが、京都で雛祭りに頂くお菓子です。

 

名前の通り、引きちぎられたようなユニークな形はをしているのは、宮中で餅を引き千切って丸めず作ったからとか。

老松さんの引千切は、蓬の香り高く春の息吹も感じる品の良いお味でした。

お懐紙に乗せると、白地に、桃色と緑と揃うので、「菱餅の色」というと皆さん頷いていらっしゃいました。

菱餅の三色は「桃の花の色、雪の白、下萌えの緑」と言われ季節の情景を表しています。

知らなくても心の和む柔らかな色合わせですが、その意味を知るとまた別のものが見えてきます。

 

桃の節句は、上巳の節句ともいいます。弥生の最初の巳の日に、穢れを人型に移し川や海に流して払っていたのが、やがて流し雛になり、雛祭りになったようです。巳の日、そういえば巳は蛇、水神さまに繋がっていますね。

 

私は、この日、新しい帯を締めました。

川の流れのようにも見える帯だったのですが、気が付いた方はいらしたでしょうか?(笑)

締めやすい帯なので頻繁に登場すると思いますが、使い始めは上巳の節句と決めていたのです。

 

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有結流ゆいテーブル茶道教室