明大前での茶道教室の日。
茶人(ちゃびっと)さんが誕生しました。
「緊張しました」と仰っていましたが、お点前は気品を感じる美しいものでした。
お出ししたお菓子は「月の宴」。老松製。月と萩の花が意匠になっています。
主菓子が落ち着いたものでしたので、お干菓子は可愛らしく「お月見」鶴屋吉信製を。
「月と萩の花を詠んだ歌が万葉集にありましたね」
今日、茶人さんになられた方にそういうと、その方は万葉集のクラスにもご参加されていたので「はい」と笑顔に。
「秋風の吹き扱(こ)き敷ける花の庭 清き月夜(つくよ)に見れど飽かぬかも」
月下に浮かぶのは秋風が散らした花たち。美しい情景を詠んだ大伴家持の一首。
万葉集鑑賞のクラスでもご紹介した歌です。
「そういえば昨日は見事な上弦の月でした」
教室にいらっしゃるようになってから季節だけでなく、月も意識されるようになったそうです。
ゆるりと満月に向かう上弦の月。
中秋の名月の待たれる頃ですね。