引千切

弥生朔日のお稽古。

この日は二回お稽古がありましたが、お昼の回では6回通われて方が、茶人(ちゃびっと)認定となりました。

新しい茶人さんは、通われているうちにどんどんお点前が上達され、今日は落ち着いたとても綺麗なお点前を披露してくださいました。

 

 

そして、すっかり先輩になった茶人さん達は、中次でのお稽古となりました。

 

午後のお稽古は茶人さんたちだけでしたので、お棗はお好きなものを選んでいただきました。

 

ご用意したのは、関東ではあまり馴染みがありませんが、京都ではひな祭りに頂く引千切(ひちぎり) 老松製でした。年に一度、この頃にお教室でお出ししているお菓子です。 

独特な形は、宮中でお餅をたくさん丸めるのに人手が足りず、お餅を引きちぎったのが始まりとか。

蓬の風味がとても豊かなお菓子ですが、蓬はその香りが邪気を払うと信じられていたそうです。

そういえば、春の山菜はほろ苦いものがありますが、あの苦みも冬の間に身体にたまった毒素に効くと聞いことがあります。旬のもの頂くのは理にかなっているようです。

 

お干菓子も雛祭りを意識して、それぞれこんなご用意を。

 

近頃は、お稽古中に部屋に風を通すようにしていますが、すっかりそれも春風に。

飾っていた桃の花もずいぶん開いて参りました。