お茶尽くしの一日

早い物で皐月も末日。この日は、お昼頃から着物に着替えて、自分のお稽古にと「総飾り」のお点前を練習いたしました。

このお点前は、畳の方の茶道のお点前に似ていて好きなお点前のひとつです。

 

陽が落ちてきて夕方からはオンラインでのお茶会「祓の茶」に参加しました。

明日から水無月。水の月。

そして、半年に一度の祓「夏越しの祓」の月です。

このお茶会の為に、会記と一緒に前もってお菓子も届けられていたのですが、そのお菓子は祓詞のイメージで創菓された老松製の粟羊羹。(祓詞は、茅野輪くぐりの時に詠じる「水無月の夏越しの祓いする人は…」のあれです)

 

和菓子の水無月に似ていますかが、違うもので、三角形は祓えの形の「鱗(うろこ)」を表しているそうです。

水無月は水の月、そして「鱗」と来ると、脳裏に浮かぶのは水神である龍や蛇ですが、お道具の中にそのお姿もあり、釜が雲龍紋のものになっていました。

 

オンラインではありますが、待合から「ばっちょ笠」を被り露地を通り、手を清めての席入りもちゃんと疑似体験できました。

 

またテーマの「祓」の趣向を凝らした道具組やそれに因んだお話はとても興味深いものでした。こういうこともお茶会の醍醐味のひとつです。

 

最後の写真の形代は会記やお菓子と一緒に送られてきたもの。

この日のお茶会で使われた水は禊に縁の京都の荒見川、松葉川の物だそうですが、その水を参加者に送るのは難しいので、代わりに両川に流されるべき形代をお送りしますとのことでした。

 

「祓の茶」という趣旨に沿った最後までとても素晴らしい会。

 

皐月末日は、自分のお稽古とお茶会への参加とでお茶尽くしの一日となりました。

 

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