初冬を思わせる寒さの中、我が家の桔梗がまだ健気に咲いています。
花の奥には紙風船のような蕾も。
「秋近う野はなりにけり白露の おける草葉も色かはりゆく」紀友則
桔梗の花の終わりを詠んだ歌。
(この時期なので、秋近うではなく、冬近う、と言いたいところですが…)
桔梗の歌?どこにも桔梗と無いけれど?
いえ、あるのです。
桔梗はその昔「きちこう」と言われていました。
先程の和歌を全て平仮名にしてみると…
「あきちこうのはなりにけりしらつゆの おけるくさばもいろかわりゆく」
「あ【きちこうのはな】りにけりしらつゆの おけるくさばもいろかわりゆく」
風流な歌の中にそっと隠した言葉遊び (物名)。
お茶会でも、そっと隠していたものに気がつくと隠した側も見つけた側も嬉しいものですよね。