茶道教室一回と体験レッスン「おもてなし茶の湯」が二回あった日でした。
茶道教室では、茶人(ちゃびっと)さんが誕生しました。
この方は、今年に入られてからは月に二回のペースで通われて、お点前も目に見えて上達され、今日は誕生日席で堂々としたお点前を披露されました。今後はインストラクター養成コースに進まれまれるのですが、それを決めたのは先日の新年会に参加されたことたがあるようです。
少し話が飛びますが、私の生徒さんには韓国の方がいます。流暢な日本語を話し、日本人よりも日本文化に詳しい方でした。茶道教室に六回通われて茶人に認定されてから帰国されたのですが、帰国して暫くするとお国のお菓子を贈ってくださいました。
色とりどりのお菓子には、ひとつずつ手書きで名前や説明が書かれており、その心遣いは本当に有難いものでした。
一度お教室で分かち合いましょうと頂いた韓国のお菓子をお出ししたことがあります。
その時の生徒さんはふたり。おひとりは、その韓国の方と一緒に学び同じ日に茶人認定された方。もうひと方は、その日からテーブル茶道を習い始めた方でした。海の向こうからの温かいお気持ちに包まれて皆で柔らかな時間を過ごしたことを覚えています。
暫くして私は、お菓子のお礼に色糸茶筅を作ってお送りすることにしました。
糸を選び同じ色糸で作っていただいた茶筅は4つ。
ひとつは、私の手元に残し
ひとつは、韓国の方へ。
ひとつは、その方と一緒に学ばれていた方へ。
離れていても同じ思いで、同じ茶筅でお茶を点てましょうという気持ちでした。
残るひとつは、更に温かな心が外へ広がるようにと新年会での福引に。
私がクジを引くと、そこに書かれていたのは、この日、茶人になった方のお名前。
そして、この方はご自身の最初のお稽古の日に韓国のお菓子を召し上がった方でもありました。
偶然かもしれませんが、私には必然のようにも思えます。
茶人になった方は、間もなく東京を離れます。
やがてインストラクターとなり、その土地でテーブル茶道をお伝えする方になるでしょう。
離れていても同じ思いで、同じ茶筅でお茶を点てましょう。
その心が、望んだ通り広がってゆくように思えます。
テーブル茶道を始めてから本当に良いご縁を頂戴しています。
感謝しなくてはと、いつも思うのです。
この日は体験レッスンでも素敵なお話を伺ったのですが、その話はまたの機会に。