霜月最後のお教室は棗飾りのお稽古でした。
師走も目前。早いものですね。
来月のお稽古は濃茶になります。
今月の後半の室礼は、稲穂をお供えしていました。
ご覧になった生徒さんが「普段、食事はパクパクと頂いてしまっていますが、感謝し味わって頂こうと思いました」と仰っていたのが印象的でした。
子供の頃に見た田圃は、身近にあって
四季を伝えてくれるものでもありました。
春、一面の蓮華に始まり
やがて掘り起こされた田に水が引かれ、
田植えが始まり、おたまじゃくしの姿を見るように。
苗は青々と成長し、聴こえてくる蛙(かわず)の声。
実りを迎える頃になれば、
風を受けて黄金色に波打ち、
刈り取られ天日に干されると、
干し草の柔らかい香りがしていました。
今、日常で目にすることの無くなってしまった光景を私も思い出しておりました。